デイトレの幅を広げるために自分を疑う【脳のクセ、統一・一貫性をゆるめる】

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僕はFXから始めて、今はMT4を愛用しながらFXとCFDを軸にしている専業トレーダーです。本ブログは次の読者さんを思い浮かべながら書いています。

・ある程度リズム良くデイトレしたい方
・特定の環境のみでメガロットを打ち込みたいデイトレーダー以外の方

専業トレーダーの中には、絞りに絞り込んだ環境のみの一点勝負を得意とする方と、FXに限らずトレード対象を広げて、ある程度勝ちやすいトレードの回数をこなしていく方に大別されます。

どちらが良い・悪いではなく、心地よくトレード人生を歩めているのならそれがご自身に最適である、ただそれだけです。

僕は後者で、FXの特定環境における一点集中のデイトレから対象を広げられた理由を、脳のクセである統一・一貫性をゆるめる視点からまとめていきます

脳のクセ「統一・一貫性」がデイトレの横展開を抑制する

こちらの記事「エントリーできない、ロットを上げられない方へ | 自己保存のクセを知ることがトレーダーに必須な理由」で脳のクセである自己保存について触れましたが、トレーダーとして稼ぎ続けるためには自分自身を深く知る必要があります。

本記事は純粋な自分に最適な心地の良いトレードをできるようにしていく方法で、それが脳のクセ「統一・一貫性」をゆるめることになります。自己保存とも密接に関わっていますが、一極集中型デイトレが適していない方にとって、これらのクセは厄介です。

純粋な自分はある程度リズミカルなデイトレを積み重ねていきたいと「感じている」ものの、レバレッジを効かせられるのがトレードの最大のメリット。だから一極集中でいいんだと自分自身を説得して、純粋な自分を抑え込むような日々を過ごしている。

トレード手法はもとより、環境や対象銘柄を絞ったデイトレで稼げているものの、なんか心地よくないなと感じている方は、その足かせを外すためにお役立ていただければと思います。

心地の良いトレード人生を最優先 | 直感を信じることの大切さ

稼げていないときは、まずはトレード対象を1つに絞り、1つの特定環境において、1つの手法で取り切ることに全集中することをおすすめします。

これで安定したら、手法は1つのままで、1つの対象に対して、時間軸の違う2つ以上の環境にしてみる。または、1つの時間軸で、2つ以上の対象を見てみるなど、少しずつデイトレの幅を広げていくことができます。

もしこれができなくてストレスを抱えているようなら、自分自身が脳のクセである「統一・一貫性の罠」にはまっていないかを疑う必要があります。

その罠にはまっているかの簡単な判断基準は、ご自身が超得意としていない相場環境において、想定通りの値動きをして傍観しているときの抑えがたい悔しい感情や、見逃した自分を情けなく思うような自尊心を傷つける思考がわくことです。

この類の負の感情をともなった思考が強く働くようなら、脳の統一・一貫性のクセによって、潜在的にブレーキが働いてデイトレの幅を広げられなくなっている可能性があります。

また、何かしらのコミュニティに属していて、そこで主張されている手法を信じ込んでいると厄介ですね。リーダーが柔軟でなければそれに染まってしまいますし、その枠以上の稼ぐことが難しくなるでしょう。これは人間の本能である「仲間になりたい」気持ちが強くなり、それを乱さないようにする思考が潜在的に働いているためです。

だからといって、逆に僕みたいな個人は自分の殻にとじこもりがちなので、強く強く意識して外の世界を見ていかないといけません。いまは書籍やYouTubeがあるので、脳をやわらかくする材料が豊富で恵まれています。

ただし、くれぐれもトレードの時間帯に行わないでくださいね。相場は戦場、なんの武器を使うか迷うきっかけを作ったら死の原因になってしまいます。

僕自身が感情的判断で高値圏・安値圏からのデイトレを捨てていた

以前の僕は高値圏・安値圏にあるから伸びないだろうと決め込んで、完全に捨てていたトレードがあります。

例えば2021年9月28日ドル円ですが、一見すると日足が伸び切って5日線とも乖離しており、感情的思考による判断は「反発が強そうだらかデイトレはやめておこう。」でした。

参考記事 → ドル円のエントリーポイント(9月28日)| 高値更新の考え方、感情的な判断を捨てる

ところが、このような値位置から続伸することなんてよくありますし、最強のブル・ベア相場に入ったら、トレンド形成加速場面を丸ごと逃すことになります。

リズミカルにデイトレを重ねたい方にとって、この場面を傍観するほど辛いことはないでしょう。僕自身にそのような時期があったので、次のようなそもそも論を持ち込んだわけです。

その値位置が高い・安いって、なんで自分で決め込んでるの?

これって自分勝手な判断を相場に持ち込んでるだけで、非論理的な感情的思考が潜在的に働いていることが根本的な原因です。

これに気がついてから発見した想定方法の転換が「長期時間軸の節目を明確にした目標値ベースの想定と、その間の強い支持線・抵抗線の有無の分析の明確化」を丁寧に行うことです。

想定方法の転換と言うよりも、正確に言えば意識を高めるポイントをずらしていった、ずらしてさらに高めるという感じです。

また、「相場を支配している機関投資家はどちらに動かしてくるか。順張りに逆らう者たちをどのように痛めつけてくるか。」など、テクニカルから外れたストーリーを想像したりもして楽しんでいます。

すると抵抗感の強かった高値圏・安値圏と思える位置からのトレードに対するストレスがだんだんと減っていき、今では入る条件が整ったら淡々と入っていくことを、以前よりも大幅にストレスを減らしてこなせるようになりました。

(トレード初心者さんへ:「ストレス=嫌い、駄目、自分に合っていない」と勘違いされないでください。トレードはレバレッジを効かせますから、玄人トレーダーさんでも「自分との勝負」をされている方は、常に何かしらのストレスがかかっているものです。)

稼ぎが安定したら直感を信じて回り道をすることも大切

もう結論を繰り返す必要はないですね。稼ぎが安定するまでは一点・一極超集中!それ以降は、もし日々のトレード生活に違和感を覚えたら、それを言語化して紙に書き出すくらい明確にすることが大切だと思います。

トレーダー人生に限らず、人生の充実度・幸福度を高めていくには、純粋な自分が発する声・直感をしっかりとキャッチし、それに答えて上げることも大切ではないでしょうか。

それらは一見稼ぐことの回り道のようにみえますが、振り返ってみるとその回り道のなかに人生の深み・幸せを育む種が隠れているものです。そしてその種を育て始めると、心地よいトレード人生につながっていき、その道を歩んでいく間に稼ぎは増えていくものです。

その回り道へ一歩踏み出すために「脳の統一・一貫性」のクセを知っておき、強く意識して解きほぐしていく必要があると思います。

心地よいトレード人生に役立つ脳科学の書籍

最近は専業トレーダーに至る前に役立った書籍を読み返しています。主に脳科学を分かりやすく解説してくれたものです。

相場心理学の分野が存在するように、トレーダーとして成功するためには自分自身の思考・精神・心理と呼ばれる類を理解する、つまり自分自身を深く理解していく必要があります。

これを論理的・科学的に可能にする一つの方法が、思考・精神・心理の元となる脳の働きの基本を理解して、日々の行動に落とし込み、改善を重ねていくことだと考えています。

本記事は「林成之さんの脳に悪い7つの習慣」の中に書かれている、第二の本能「脳の統一・一貫性」のクセに焦点を当てて、それが長きトレード人生において潜在的に悪く働く可能性があることをご紹介し、そこからご自身を開放していく方法を、僕自身の実例とともにまとめました。

長文を最後までお読みいただき、本当にありがとうございます!本書籍をトレード人生にお役立ていただけたら幸いです。

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